金では買えない「真実」はあるズラ

銭ゲバ 上 (1) (幻冬舎文庫 し 20-4)
ジョージ秋山
価格:¥ 720 (Book)
(参考価格:¥ 720)
発売日:
おすすめ度 ★★★★★
売り上げランキング:71


★★★★★ 2009-01-21 生きる形と価値観と善悪
なぜ?という本当に純粋で根源的な疑問の一つにスポットを当てている作品。

ホリエモンが『金を稼ぐことが悪なのか?』といった言葉が思い出されます。

ドラマ化がきっかけでこの本に触れたのですが、

小さなころ貧乏だった私(今でも大して変わりはないんですが・・・)の長く夢見ていた

もう一つの人生。誰が成功者で誰が敗残者なのか?勝ち負けが取りざたされる昨今、

どちらでも同じことなんだよ、と禅につながる悟りをジョージ秋山先生に教えられた気がします。

★★★★★ 2008-12-23 二つの顔
来年1月からはじまるドラマの原作ということで手に取りました。

ジョージ秋山の作品はこれより先に地獄絵巻「アシュラ」を読んでいたので、

犯罪や殺人の描写にはあまりおどろきませんでしたが、、



全体に昭和っぽいというか、夜の世界のような薄暗いトーンが支配していて、

世界観を作り上げています。

銭ゲバ風太郎の顔は醜く描かれているのでしょうが、やはりどこか

面白みがあり、いつも必死で、忘れがたいキャラクターになっています。

またこの顔は右半分は不敵な顔、左半分は絶望したような顔に

なっていて、おりおり彼の心情をさらけ出させています。



その他にも無人の街を選挙活動する、シュールで怖い描写、

埋められ手首だけがつきでた殺人の描写など、

悪夢のようなイメージの数々が魅力になっていると思います。

★★★★★ 2008-08-10 驚くべき日本漫画…
1970年。大阪万博が開催され高度経済成長真っ盛りの頃、少年サンデーで連載された少年漫画らしからぬ社会派小説的な構成を持つ漫画。

子供の頃に少し読んで衝撃を受けた記憶があるが、久しぶりに復刻されたというので改めて読んで本書に驚いた。



これは漫画というより絵になった小説だ。

ストーリー展開と人物描写には少々甘い点もあるが、絵の迫力でそれらをカバーしていると思う。

幻冬舎からの復刻は上下の2巻だが、ストーリーの密度の濃さからもっと長い話のような気がしていた。



貧困な生い立ちから極度に金に執着するようになった主人公の生涯を描いているが、当時の少年向け雑誌にこのようなストーリーが掲載されていたとは驚きである。

昨今のアクションでみえる漫画が多い中で、堅実にストーリーでみせていく漫画はすばらしい。上下巻を読み終えて…生涯忘れることができないようなインパクトがある。



銭ゲバは人類に少なからず共通したテーマなのかもしれない。



★★★★★ 2007-11-18 子供にも衝撃を与えた作品
私はこのマンガと出会ったのは確か小学校5年生くらいだったと思います。

当時、母親に隠れてコッソリ読んでいたのを思いだいました。あまり教育

上よろしくないという理由で、親は読ませたくなかったのでしょう。

生い立ちは物凄いので当然、性格は歪みます。彼を奮い立たせたのは、

「カネこそが全て」という屈折した価値観です。

時代的には「あしたのジョー」の矢吹丈などと相通じるものがあるかもし

れません。ジョーが自分の拳一つで這い上がれば、風太郎はカネの力で這

い上がります。人がカネや地位になびくのは何時の時代でも同じです。

結局、環境が人を作るのは現代でも同じことです。風太郎の中にもう一人

の自分がいるとも感じました。

★★★★☆ 2007-11-09 生半可なヒューマニズムは通用しない
主人公の蒲郡風太郎は極貧の少年期を送ります。

そして成人した彼は守銭奴と化し、まさに守銭のために数々の殺人事件を起こします。

ある意味においてこれは人間の本質的な部分かもしれませんが

それを極端に表現したところが衝撃的なところでしょう。



時代設定は発売されたころの昭和40年代前半期ごろですが

現代でも十分に通じる鋭い考察力に脱帽します。

極限状態においては生半可なヒューマニズムなどは通用しない

そう言い切った作品。



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銭ゲバ 下 (3) (幻冬舎文庫 し 20-5)
ジョージ秋山
価格:¥ 680 (Book)
(参考価格:¥ 680)
発売日:
おすすめ度 ★★★★★
売り上げランキング:79


★★★★★ 2009-01-19 「銭ゲバ」の純情な人生・・・
貧しい生い立ちがゆえに、「金が全て」とばかりに、手段を選ばない行動で大金を手に入れ、その後、金では買えない「真実」を求める主人公・蒲郡風太郎。「銭ゲバ」と自称しながらも、純情な一面を持つその人物像が魅力的です。つり眼で牙を持った凶悪な顔と寂しげな表情を持った、風太郎の内面を表す顔のコマが非常に印象に残ります。荒削りな作品ですが、作者の作品に対する情念をひしひしと感じました。

★★★★☆ 2009-01-03 時代が生んだ狂気を感じる
恐ろしく純粋で敏感な作者の思いを感じます。

その時代、金が町を狂わせ

メディアも権力に口を塞がれていたのを

見ていられなかったのでしょうか。

コマを進めていくたびに「復讐」「怒り」を感じます。

実際、復讐という言葉が項内に幾度となく出てきます。

他の作品「告白」では

作者の生い立ちが書かれているようですが

あの内容が本当ならば「銭ゲバ」の主人公ははもう一人の作者であり

「銭ゲバ」の登場人物、「秋」は今ペンを握っている作者そのものでしょう。

辛かった過去を背負い「目には目を」と「復讐」を貫く主人公を

秋は静かに見つめ、怒りの行き着く最後を見た。



「金を握れば握るほど、周りの奴は悪党ばかり。

そんな悪党どもから自分を救いだせるのは……」

今の時代、小室哲也氏や堀江隆文氏にも少し通ずる気がします。



水俣病の時代背景、その頃の新聞、テレビが頼りにならなかったことも

改めてわかりました。70代の方にお話を伺えば

「県外の話だから新聞にはろくに載らなかった」

「まったく他人事のような感じでこんなにひどい

公害病とはその頃は知らなかった。」

「今だったらテレビは夢中で犯人探しをするだろうな」

そのような感想を聞いた時にはメディアに不信感も抱きました。

(今のようにはっきり判明できない事例だったという理由も

分からなくはないのですが…)

水俣病は学生が習う現代社会では「遠い昔話」にされています。



その頃、時代が本当に見境なく動いていたことでしょう。

でも、今の私たちも送っていくことができる

「素直な生活」が一番だと改めて気付かされました。



あまりにも乱暴な内容ですので、主人公のように

孤独や怒りや復讐を抱えている人が実際にいたら

「いい加減、大人になりなさい」の一言も怒鳴りたくもなりますが。





★★★★★ 2007-11-15 すごい迫力!
子供の頃読んだマンガだったが当時も強烈なイメージが残っていた。

私は小学校5年生だったが、大人の世界のニオイがこのマンガから

プンプン感じられたのも鮮明に憶えている。

銭ゲバの世界にドンドン、引きずり込まれていく自分は37年前の

自分とそう変わらなかった。結末は今回初めて知った。スゴイの一言。

現代にも通用する必要悪でもありますね。

当時も、確か教育委員会あたりからクレームがきていたような感じ

だった。でも世の中の子供には読ませたくないマンガではありますね。



★★★★☆ 2007-11-11 ただならぬ情念
これが少年誌掲載なんだから昔の少年ってのはすごいですね



あっさりした絵柄ながら内容は毒毒毒、怨嗟の叫びが聞こえてきそうな作品です。

アシュラは時代をむかしむかしにしたことでよりバイオレンスかつミステリアスな色彩を強めていましたが、こちらは公害病・打算的な女性と同時代性を高めています。



鈴木なんとかさんのレトロ漫画紹介でデロリンマン・銭ゲバ・アシュラの

ジョージ秋山の3作に興味をもっても入手しにくく、しろはたの本田透さんのレビューで内容をうかがい知るのみだった本作が廉価な文庫本でゲットできたことがとってもうれしいです。



愛されたくてたまらない呪われた魂の彷徨。最後まで緊張感をもってすすんでゆく一作。

勝手に自らを救えない女を殺したり勝手ですがやはり懊悩しつづける姿をさらす主人公を憎むことはできない。



永井豪といいジョージ秋山といい昔の作家のルサンチマンはすごいですね

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銭ゲバ (Magical comics)
ジョージ秋山
価格: (Book)
(参考価格:¥ 3,675)
発売日:
おすすめ度 ★★★★★
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★★★★★ 2006-12-04 マンガ史に残る作品。
 この作品によって、マンガは一流の文学と肩を並べるようになったと言っていいのではないだろうか。

 文学と言える作品と言えば、その前に手塚治虫がいたじゃないかと言われそうだけれど、人間の怨念と言えるほどのものをマンガに書き込んだという点で、この作品は、マンガというものの一つの到達点を示したと言っていいのではないだろうか。これほどまでの作品を、僕は今もって知らない。

 当時、僕は小学生。親はギャンブルに明け暮れ、二三千円の学校の集金すら払えなかった。 そんな僕が読んだ、「5円のお金が無いうちもあるのです。」という作中の母の言葉と姿は、35年ほど経った今も鮮明に記憶に焼きついている。読みながら、僕は、「僕の理解者がここにいる。」と思ったものだった。そして、主人公の破滅する姿に、自分を重ねて悲しんでいた。

 そんな力を持つマンガが、今、どこにあろう。優れた作品が沢山あることは認めるが、これほどの迫力を持ち、美しくないドラマを、決して衒(てら)うわけでもなく、あざとさを狙うわけでもなく、敢然と描いてみせる作品が。

 幸せな家庭を築いた今も、我が家のクローゼットにはこのマンガがある。

 ホンモノの悲しみが、このマンガにはある。

★★☆☆☆ 2006-10-25 今となっては古臭い漫画
革命思想や公害問題と70年代をそのまんま表現してるため時代に取り残されてしまった印象。

話の流れ的に回想と現実の出来事の区別がつきにくいというか読みづらい。

貧乏人が金持ちになっていく仕掛けが子供だましでリアリティーが無い。

証拠隠滅のための手段としての殺人ばかりでこの点も古い。

例外的に体を買ってくれといった少女を衝動的に殺してるが。

最後に自殺して「勝った」というのもナンセンス。

なによりも主人公にスケールの大きさが無く(小物というか雑魚)全く魅力を感じない。

★★★★★ 2006-09-18 五つ星としましたが、これは「星による評価を拒否する」という趣旨です
 1970年3月から約10ケ月間、「少年サンデー」に連載。同じ年の8月から「少年マガジン」で連載開始となり、人肉食場面を描いて発禁騒ぎを起こした『アシュラ』とともに、賛否激しい議論を巻き起こした(と伝えられる)。両作品はそれまでギャグ漫画家と位置づけられていた作者の、大きな転機となったとされる。

 当時、少年向け週刊漫画誌がほとんど青年誌化していたことはよく指摘されるが、本書中でも赤田祐一が「当時の『少年サンデー』は、編集者の頭がおかしいのではないかと思うほど、誌面全部がアングラ化していた」(p913)と回顧している。本作品でもあからさまな暴力とセックス、剥き出しの欲望と陰謀が描き出されている。

 率直に言って画力もストーリーの構成も、現在のマンガの水準から見るとまったく洗練されていないし、あまりの通俗性に読んでいて「イタい」部分も多い。それでも約900頁を一気に読まされたのは、ありきたりの言い方ながら「作者の気迫」に巻き込まれてだろう。

巻末インタビューでの作者はほとんど真面目な応答を拒否しているが、むしろ蛭子能収の寄せた文章(p900)に、この作品成立当時の作者の状況をめぐる解説としてリアリティを感じた。曰く、「殺人者になりきって描いています」。

★★★★★ 2006-01-17 鬼才・ジョージ秋山の真骨頂がここにある
自身の貧しい生い立ちから金に対する異常な執着心を持ち、金の為なら殺人を含むあらゆる悪事に手を染める主人公蒲郡風太郎。



物語の最後で金も地位も名誉も手に入れた彼がとった行動とは…



人間の幸せとは何なのか、と考えさせられる名著が待望の復刊を遂げました。表現のどぎつさは人を選ぶでしょうが、一度は読んでおきたい作品です。

★★★★★ 2003-03-13 「銭ゲバ」の純情な人生・・・
貧しい生い立ちがゆえに、「金が全て」とばかりに、手段を選ばない行動で大金を手に入れ、その後、金では買えない「真実」を求める主人公・蒲郡風太郎。「銭ゲバ」と自称しながらも、純情な一面を持つその人物像が魅力的です。つり眼で牙を持った凶悪な顔と寂しげな表情を持った、風太郎の内面を表す顔のコマが非常に印象に残ります。荒削りな作品ですが、作者の作品に対する情念をひしひしと感じました。

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銭ゲバ 2 (2) (SPコミックス)
ジョージ秋山
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